Hello, Cuppa Time アンジェラです。
前の記事で、便利な「Thank you」の6つの使い方をご紹介しました。
英国で暮らしていると、会社でもプライベートでも「Thank you」を本当によく使います。
ありがとうの「Thank you」だけでなく、「よろしく」も「Thank you」、「どうも」も「けっこうです」も「Thank you」、そして「いいかげんにしなさい!」も「Thank you!」なので、いろいろな場面で一日に何度も言っています。
「Ta」は「ありがとう」
そんなわけで、イギリスの子ども達は、小さい頃から必ず「Thank you」を教わります。
小さい子の舌足らずな「Thank you」、かわいいですよね。ですが、「Thank you」はそれなりに長い単語ですし、「th」も入っていて、小さな子にはなかなか言いづらい言葉です。
そこで、「Ta」の出番です。
発音もそのまま[tɑː] 。「タ」だったり「タァー」だったり。
日本語に訳すと、「あっと」。(ありがとの「あ」と「と」だけ言えたみたいな感じです)
「Thank you」を言うべき場面で、「Thank you」の代わりに「Ta」を促します。まだおしゃべり出来ない小さな子にも、お手本を見せるために、大人から子どもに言います。
例えば、小さい子って、いろいろ持ってきて渡してくれたりしませんか。
子どもがぬいぐるみを持ってきたら、
Ta!
次々と何個も積み木をくれたら、毎回
Ta!
よだれだらけのおやつを分けてくれたら、
Ta!
そんな単純なやり取りが楽しいですよね(親に余裕がある時は、ですけど……)。
「Ta」は小さい子どもだけ使うの?
基本は赤ちゃん言葉ですが、老若男女問わず使います。
Ta!
Ta, very much
Ta for the cup of tea
3番目の文では、「for the cup of tea」が言えるのですから、もちろん「Thank you」もきちんと言えるのですが、「Ta」は、短くてフレンドリー、子ども言葉なので親しい・優しい感じもあります。
英国では大人の男性も普通に使います。大人の男性が使うと、くだけた感じ、お茶目な感じ?がします。
例えば、リチャード・ジョーンズさんが書類を持ってきてくれました。
普通の言い方は、
Thanks, Richard.
「ありがとう、リチャード」です。
これが
Ta, Mr Jones.
になると、「ジョーンズ氏、あっす」って感じになります。軽い「Ta」に丁寧な「Mr Jones」をわざと合わせて、ちょっとふざけてます。
どうして「Ta」と言うの?
「Ta」という言い方は、どこから来たのでしょうか。
どうやら、オランダのTak、スウェーデンのTackやノルウェーのTakkからきているようです。
もともと、特にスコットランドやイングランド北部では北欧諸国の影響が強く、また中世頃には全体的に「k」を発音しなくなったという背景もあるそうです。
「Ta」は英国ではよく使われていますが、アメリカ英語では言わないようですね。
「Ta」は書き言葉でも使うの?
では、「Ta」は書き言葉でも使うのでしょうか?
はい、「Ta」は書き言葉でも使います。
特に、SNS等短い文章ではよく使いますし、ビジネスのメールでも、「Ta, very much」は時々見ます。
Ta very muchly
一度だけ、社内のとても若い子(当時18歳くらい)からのメールで「Ta very muchly」をもらったことがあります。軽い「Ta」+さらにくだけた「muchly」に遭遇したのは、今のところこの一回きりです。
*「much」に「 ly」は付きませんので、みなさんはマネをしないでくださいね!
Cuppa Timeにお付き合いいただき、ありがとうございました。
Ta very much, everyone!
See you soon!
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