Hello, Cuppa time アンジェラです。
仕事中に眠くなることなんてない!という方は、読み飛ばしていただいてもいいのですが、「眠い」時、実は「sleepy」とはほとんど言いません。
日本語の「眠い」は「sleepy」ではない
先日、通訳中にこんなことがありました。
お昼の休憩時間のすぐ後の、定例ミーティングです。
会議室に揃ったので、あいさつから始まりました。
Good afternoon, Hiro. How is everything?
このお二人は、普段は通訳者なしで一緒に仕事をしており、毎週1回だけ、通訳を交えて細かいところの確認などを行っています。
ですのでヒロさんは、お決まりの返答ではなく、くだけた感じで
うん、ちょっと眠いな
と答えました。私が、
Well, I’m a bit tired.
と訳すと、ヒロさんは、
ん?別に疲れてはいないよ
とのこと。
Sleepy vs Tired
実は、英語の会話の中で「sleepy」という単語を使う機会はあまりありません。
一方で、「tired」は職場でも家庭でも、とてもよく使われています。
日本語だと「眠い」と「疲れている」は別のことに感じられるかもしれませんが、英語では、眠い時もだるい時も、そして疲れている時も、
I’m tired
と言います。
「tired」の意味はわりと広く、「sleepy」の意味は限定的です。
それぞれ、見てみましょう
Tiredの使い方いろいろ
英英辞典で「tired」を見てみると、形容詞と動詞がそれぞれ定義されていますが、人にも物にも広く使うことが出来ます。
一つ一つ見ていきましょう。
睡眠・休息が必要
動詞の「tire」は「睡眠・休息が必要な状態にさせる」なので、「be tired」で「睡眠が必要な状態にさせられた=眠い」あるいは「休息が必要な状態にさせられた=疲れた」になります。
少しややこしいかもしれませんが、「tired」は眠い時にも疲れた時にも使われる言葉だということを覚えていただければ十分です。
日本語の「眠い」、「だるい」、「疲れた」のどの状態でも
I’m tired
になります。
ですから、「tired eyes」は「眠い目」ですし「疲れた目」です。眠いのか疲れているのかはあまり区別していません。
人ではなく物が疲れると「tired vegetables」=くたびれた野菜という表現につながります。
家と庭が大好きなイギリス人は、家のdecor (decorationの略)が疲れて(tired)くると、家具を入れ替えたり、ペンキを塗ったりとすぐにDIYに励みます。
興味を失う・うんざりする
「疲れる」=「うんざりする」のは、なんだかわかりますよね。
面白い例文がありましたので、ご紹介します。
I’m tired of being tired.
いつも疲れていることにうんざりだよ。
I’m tired of his ifs and buts.
「ifs」と「buts」は、それぞれ「if」と「but」の複数形です。
彼の「もし」と「でも」ばっかりにはうんざりだよ。
使い古された
「くたびれた」に通じるところがありますが、古くて疲れた物も「tired」で表します。
物だけでなく、使い古されたアイデアやテーマなども、
a tired idea
a tired theme
と表現されます。
sleepyの使い方は二つだけ
一方で、「sleepy」の使い方は限定的で、この二つしかありません。
本当に睡眠を必要としている状態
「眠い」を翻訳機能にかけると「sleepy」と出てきますが、「sleepy」はほんとうに「睡眠を必要としている」眠さです。
「眠い(けど、仕事をしている)」の眠いではなく、もはやうとうとしてしまったり、本当に寝てしまうほど眠い場合が「sleepy」です。
「物・状態」がsleepy
「sleepy」も「tired」のように、物に対しての表現にも使えます。
「tired eyes」は「眠い目」でもあり「疲れた目」でもありましたが、「sleepy eyes」は眠い目です。完全にうとうとしています。
「sleepy afternoon」は、お昼寝にピッタリな静かな午後のことです。
小学生の夏休み、プールから帰って昼ご飯を食べた後、寝っ転がってうとうとしてしまった、そんな暑い午後のイメージです(イギリスはそんなに暑くならないんですけれど)。
Cuppa timeにお付き合いいただき、ありがとうございました。
みなさま、良い一日を!
See you soon!
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