Cuppa Time, アンジェラです。
2022年9月8日、エリザベス女王がお亡くなりになられたニュースが飛び込んできました。
追悼の意を込めて、そんなエリザベス女王の心に残るメッセージを2つ、みなさんにご紹介したいと思います。
エリザベス女王のメッセージ
英国では、毎年クリスマスの日の午後3時に「The Queen’s Christmas Message」が放送されます。
エリザベス女王のクリスマスメッセージを聞きながら、年の瀬を感じ、女王と共に一年を振り返るのが、多くのイギリス人にとっての伝統行事になっています。
ですが、エリザベス女王は、このクリスマスメッセージ以外で何かを表明することはほとんどありません。「君臨すれども統治せず」の精神を守るために、努めて意見や私情を表明しないようにされているからです。
We will meet again
そんな中、コロナの感染拡大でロックダウンになった2020年4月は、国民へ向けての特別メッセージが放送されました。
その時のメッセージは、こちらのリンクからご覧いただけます。
このメッセージの中で、エリザベス女王は、医療関係者やエセンシャルワーカーに感謝し、団結して危機を乗り越えることを呼びかけ、親しい人を亡くした人々に寄り添いました。
そして、1940年に当時14歳で発した、家族と離れて疎開している同年代の子ども達に向けて放送されたメッセージを振り返り、コロナ禍で会えないつらさを80年前の状況になぞらえつつ、80年前とは違って今は世界が一丸となってウイルスと戦い、化学や技術は格段に進歩しており、事態が好転するまで皆が協力し合うことを訴え、「we will meet again(また会いましょう)」というメッセージで締めくくりました。
we will be with our friends again; we will be with our families again; we will meet again.
https://www.bbc.co.uk/news/av/uk-52174772
今回、エリザベス女王を追悼するメッセージの多くが、この「we will meet again」を引用しているのは、それだけ、この時のエリザベス女王のメッセージが、多くの人の心に届いたからに違いありません。
21st Birthday Speech
エリザベス女王といえば、心に残るスピーチがもう一つあります。
イギリスでは、伝統的に21歳で成人とみなしますが(選挙権、飲酒等々それぞれ様々で、全てが21歳ではありません)、エリザベス女王は、自身の21歳の誕生日を家族で南アフリカを訪れている間に迎えました。
そのロイヤルツアー中のケープタウンで、エリザベス女王は一生涯を捧げることを宣誓し、そのスピーチはラジオで放送されました。
I declare before you all that my whole life whether it be long or short shall be devoted to your service and the service of our great imperial family to which we all belong.
私はすべてのみなさんの前に誓います。私の一生を、それが長かろうと短かろうと、あなた方と私たちすべてが帰属する大英ファミリーのために捧げます。
https://www.royal.uk/21st-birthday-speech-21-april-1947
ロイヤルファミリーや王室制度に対する考え方はいろいろあれ、21歳で行った宣誓から74年、即位してから70年という本当に長い間、その宣誓を少しも違えることなく、ともすれば地味なほど責務に忠実に一生を捧げ続けたエリザベス女王には、尊敬の念を覚えずにはいられません。
いついかなる時でも責務に忠実なエリザベス女王は、周囲の大きな期待に応えて在位70年の行事を無事に終え、安心してフィリップ殿下の元へ旅立たれたのでしょうか。
最後の最後まで、何よりも「duty(責務)」を優先するエリザベス女王らしい一生でした。
RIP
にほんブログ村
コメント